こんにちは。
先日は、ジュールクニチー(旧暦の十六日)について記事を書きましたが、今日はシーミー(清明祭)についてお話ししたいと思います。
※ジュールクニチーについて気になる方はこちら
シーミーってどういう意味があるの?
小さい頃からお墓に連れられて、意味もわからずウートートーをしていた方も多いはず!今日はそんな方達の為に、シーミーについて簡単に説明していきたいと思います。
シーミー・清明祭とは何?
沖縄本島や離島では最大の墓前祭。家族がお墓の前に集まり、先祖をしのんで供養し、各家庭の健康を祈願した後、ウサンデーしたお供え物をみんなで頂く御願行事です。
しかし、沖縄の一部の地域ではジュールクニチー(十六日)のほうを盛大に行う為、その地域ではシーミーを行いません。ちなみに私の場合は、父方はジュールクニチー、母方はシーミーです。
シーミーはいつ頃行うの?
新暦の4月5日頃から穀雨の節気が始まる前日までの15日間と言われています。
しかし、最近ではGWの連休を使って行っている家庭もいます。現代の人は忙しいですからね。みんなのスケジュールが合わなかったり、なかなかこの15日間以内に終えるということは難しいですよね。
シーミーで準備するお供え物
・お線香
・ウチカビ
・シルカビ(書道用の白い紙)
・お花
・お茶、お水、お酒
・お祝い用の重箱と15個詰めたお餅を2組ずつ
・取り換え用の料理(ウチジヘーシ)
・果物の盛り合わせ
・お菓子
シーミーの方法
これは私も大人になってから初めて知ったことなのですが、シーミーでは拝みの順番があります。
お墓に着くと、まず最初にお墓の左側(お墓に向かって右側)にいらっしゃるヒジャイヌカミ(左の神)に拝みをします。ヒジャイヌカミの拝みを終えたら、今度は正面のお墓に拝みます。
この時、お供え物にも違いがありますので、説明していきますね!
シーミーの祈願と拝み方
ヒジャイヌカミに対して
①『いつも、お墓をお守りくださいましてありがとうございます』と感謝の祈りを捧げ『今日は家族揃ってシーミーをしに参りました』と報告をします。
②シルカビを燃やし、お酒をかけます。
※拝みが終わった後、お供えした重箱の中から一品ずつ取り出し、取り替え用の料理(ウチジヘーシ)と交換します。ウチジヘーシは、全部新しくするという意味があります。次に行う拝みに同じ重箱は使えないので、ウチジヘーシすることで、また新しい重箱として使用する事ができます。
正面のお墓に対して
①ウチジヘーシした新しい重箱とお餅、各家庭が持ち寄ったお供え物など全ておそなえし、その上にウチカビを置き、『今日みんなが揃ってシーミーを営んでおります。いつも見守っていたただきありがとうございます』と感謝を伝え、『ご馳走もたくさんお供えしていますので、どうぞお受け取りくださり、りっぱに成仏なさってください。また、みんな健康で繁栄、繁盛させてください』とお祈りをします。
②祈願を済ませたら、それぞれのお供え物から2〜3個ずつ取り出し上に重ねます。
③ウチカビを燃やします。当主は5枚、先に火を付けて燃やし、お酒をかけます。続いて、当主の家族、縁者は3枚ずつ、『こちらは◯◯家の誰々からです』と報告して順番に燃やしていき、燃え尽きたらお酒をかけます。
④お供え物をウサンデーしてみんなで頂き、祖先をしのび供養します。ちなみに、持参したお水やお茶はそこで全部使い切り、残ったまま持ち帰らないようにします。
ヒジャイヌカミのお供え物
・お酒
・シルカビ三枚重ね一組
・お線香タヒラ(日本線香12本)
・重箱、お餅
墓前のお供え物
・お花
・お茶、お水、お酒
・重箱、お餅
・お菓子
・果物の盛り合わせ
・お線香(当主:タヒラ、他:2分の1)
・ウチカビ(当主5枚、他:3枚)
・現代ではオードブルもお供えすることが多いです
四十九日が済んでいない場合のシーミー
この場合、シーミーは行いません。地域によりますが、三年忌までは午前中にお墓参りをして『家で清明を行いますので家に受け取りにいらしてください』と案内をし、その後仏壇で清明を行います。御願、お供えの方法はお墓の時と同じです。
重箱はここで注文できます!
沖縄の人なら知らない人はいないはず!エビのマークが目印♪
我が家では、重箱やお餅・オードブルなど注文する時は『上間弁当天ぷら店』さんを利用しています。
ここは、行事のシーズン以外でも弁当を買いに来る人が多く、毎日忙しそうです。
シーミーで子供が注意すること
お墓の周辺には草が生い茂っていたりしますよね。そこで注意したいのが、虫!!!
ガジャン(蚊)やハエ、ハチなどの虫がたくさん。特に子供は、虫に刺されると大きく腫れますので虫除けスプレーは必須です。もしくは、長袖長ズボンで行くことをオススメします。
また、喘息を持っているお子さんや気管支が弱いお子さんは、煙に敏感です。シーミーのシーズンは『シーミーの時にお線香の煙を吸って咳がひどくなった』、『虫に刺されて目が腫れた』と小児科を受診する子供がたくさんいました。対策をしっかりして、お子さんを守りましょう!
そして、4月と言っても沖縄の紫外線は強いので、日焼け対策も忘れずに。
おまけ
ちょっとだけ、お線香にまつわるお話をしたいと思います。
お線香を見るたびに今でも思い出す出来事があります。。。
これは私が幼い頃の話ですが、仏壇の前でウートートーをした時の事。みんなで正座をして一人ずつ火がついたお線香が渡され、目を閉じ両手を少し上げた瞬間・・・
「チリチリチリ・・・」とどこからか聞こえてきました。
なんと、自分の前髪を燃やしてしまったのです。
おでこを火傷しなかっただけよかったのですが、燃えて短くなった前髪はその後母親が綺麗に整えてくれました。皆さん、火の取り扱いには十分気をつけましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それではまた、次の記事で!良い一日を!